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人に任せる勇気を持つ


【至言】
『社長や本社が商品開発やマーケティングに権限を持つのは1000メートル先の的をピストルで撃つようなものだ。
権限を現場に与えれば、1メートルの所から的を撃つことができる。』孫 正義 ソフトバンク社長

【解説】
 ソフトバンクの孫正義社長が1994年、『日経ベンチャー』のインタビューの中で語った言葉。当時、ソフトバンクは創業14年目を迎え、年商が600億円を超えた時期。当時から孫社長は、意思決定の迅速化や大企業病の防止などを目的に、現場への権限委譲を経営方針として掲げてきた。
 グループの総帥として全権指揮を握っているかの印象がある孫社長だが、ソフトバンクが急成長を続けた本当の要因は、早い時期からの権限委譲、そのための幹部人材の育成にある。
 経営判断の多くを現場に任せる最大の理由は、現場のことは現場が一番分かっている、という考えがあるからだ。営業から財務戦略まで経営者が一人で取り仕切る結果、一定規模以上に成長できない多くのベンチャー企業とは対照的である。
【チェックポイント1】
□ リーダーがすべき第一の仕事は、信頼できる人間を探し、育てることである。
【チェックポイント2】
□ あらゆる問題の答えは現場にあり、現場のことは現場が一番知っている。
【チェックポイント3】
□ すべてを抱え込む人間は組織を大きくすることはできない。




(c)日経BP社 2008
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「心にとめておきたい名経営者の至言」
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