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「話せば分かる」と期待しない


【至言】
『1つの案件について複数の上司たちを回って説明する際、全員に同じ資料を基に同じ説明をするようではダメ。
資料や手法は相手によって変える。
その人が一番納得しやすい手法は何かを常に考えなければ、ある人のところでストップがかかり前に進めなくなる。
ムダな時間を省くためには、相手の特徴をしっかり把握する必要がある。』林野 宏 クレディセゾン社長

【解説】
 クレディセゾンの林野宏社長は社員時代から、クレジットカード業界の常識を覆すサービスを次々と生み出してきた。
 決定権のない社員が業界常識を覆すような新しいサービスを企画したとき、それを成功させるための最初の難関は社内にある。すなわち、直属の上司、担当の役員などを説得することである。
 「いいサービスなのだから、誰もがすんなり了承してくれるはず」などと思い込んではいけない。それぞれの上司の立場や考え方、性格などによって、反応はまるで違う。
 説明のやり方が悪ければ、どんなに優れた企画でも、「認められない」と却下されかねない。ビジネスの現場では「話せば分かる」という姿勢は怠慢にすぎない。
【チェックポイント1】
□ 誰かを説得するときには、相手に応じて最も効果的な手段を選ぶ。
【チェックポイント2】
□ 説得力を高めるためには、相手の心理を読むべし。
【チェックポイント3】
□ 周囲を説得することができなければ、自分のやりたいことはできない。




(c)日経BP社 2008
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「心にとめておきたい名経営者の至言」
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