安易なやり方を戒める
【至言】
『人間は常に楽な方に流れていこうとする。
それを常に戒めないといけない。
そのために声を荒らげることもある。』島郁夫 バルス社長
【解説】
自分を律することは難しい。他人を律することも難しい。それでもリーダーは自分と部下を律していかなければならない。好調なときには気の緩みを引き締め、不調なときにはその原因を解消するために反省する。「戒め」の気持ちがないと、こうした基本動作を怠るようになり、ビジネスは成長軌道を維持できなくなる。
若い女性に人気の雑貨ショップ「フランフラン」をチェーン展開するバルスの島郁夫社長は、安易なやり方で済ませることを嫌う。店に新しさがあるか、陳列方法を工夫しているか……。決められた作業を繰り返し、昨日と同じことをするだけになってしまえば、店の楽しさは失われる。だから社員に「考える」ことを求め、時には声を荒らげる。
脳を酷使する「考える」という行為は人間にとって辛い。だからこそ、多くの人は叱咤激励されなければ、しっかり考えない。それが分かっているから、島社長は社員にあえて厳しく接し続ける。
【チェックポイント1】
□ 昨日と同じことをするだけでは成長は望めない。
【チェックポイント2】
□ 戒めの気持ちを忘れてしまえば、成長を続けることはできない。
【チェックポイント3】
□ 考えることは辛いが、考えることなしに進歩は望めない。
(c)日経BP社 2008
| 日経BP社 「心にとめておきたい名経営者の至言」 JLogosID : 8516672 |