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心の中のエゴに勝つ


【至言】
『偉そうなことを言っている私でも、エゴと良心のせめぎ合いの中で生きているだけに、ちょっと油断しただけでも、エゴが心の中に充満してしまうのです。』稲盛和夫 京セラ名誉会長

【解説】
 「心の経営」を貫く稲盛和夫・京セラ名誉会長。その教えに引かれた数多くの経営者が稲盛氏に師事する。
 「私たちは自分の心の中に、良心という自分と、エゴという自分を同居させていることを認識する必要があります。ピュアな真我と、卑しい自我が、毎日のようにせめぎ合っているのです」
 自分の技術と自分の頑張りで会社が儲かるようになったのだから、大金をもらってもバチは当たらない--。創業から10年経ち数十億円の利益が上がるようになったころ、稲盛氏はふと思ってしまったという。しかし、その考えが自分のエゴであることに気づく。
 「自分の才能は、世のため、人のため、社会のために使えといって、たまたま天が私という存在に与えたのです。その才能を自分のために使ったのではバチが当たります」
 こう悟った今でも、稲盛氏は自分のエゴを戒める。
【チェックポイント1】
□ 人間の心の中にはエゴと良心が同居してせめぎ合っている。
【チェックポイント2】
□ エゴは瞬く間に増殖する危険がある。
【チェックポイント3】
□ 自分の才能はたまたま天から与えられたものである。




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「心にとめておきたい名経営者の至言」
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