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規模の経済性
【きぼのけいざいせい】


Economies of Scale

生産規模の拡大に伴って製品1個あたりの製造コストが低下し、経営効率が上昇することをいう。一般には「スケールメリット」と呼ばれる。規模の経済性が発生する理由は、不可分性と分業の利益である。すなわち、生産設備は細かく分割して使用することがもともと不可能であり、ある一定規模の設備を最初から設置しなければならない。また、大規模な工場では、1人の労働者を多種の職務に就かせることなく、特定の職務に熟練させることにより、生産性を高めることが可能である。したがって、生産量を増大させることで、単位あたりの減価償却費人件費などの固定費負担を軽減することができる。さらには、生産量の増大は、原材料の大量仕入れにより値引き交渉が優位に進み、変動費を引き下げる効果もある。規模の経済性は、大規模な生産設備を必要とし、かつ少品種を大量生産するビジネスモデルにおいてより強く発揮される。代表的には鉄鋼業や半導体産業があげられる。また、こうした業種においては企業の寡占化が進みやすい。




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日経BP社
「日経ビジネス 経済・経営用語辞典」
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