国富
【こくふ】

National Wealth

内閣府の国民経済計算の国民貸借対照表に示されている一国の正味資産（純資産の総額）のこと。家計、非金融法人企業、金融機関、一般政府、対家計民間非営利団体の各部門の純資産の総和であり、国の経済力を示す指標の1つ。非金融資産と金融資産の合計値から負債を差し引くことで算出できる。非金融資産は、有形固定資産、無形固定資産、在庫、土地などに分類される。有形固定資産を具体的にあげると、製品、機械、建物、車両、道路、空港などである。無形固定資産は受注ソフトウェアのみが推計対象となっている。金融資産は、預貯金、株式などからなる。金融資産から負債を差し引くと、国内部門同士の取引はネットアウトされ、対外純資産のみが残る。したがって、国富は、非金融資産と対外純資産の合計ということになる。わが国の2007年末の国富は2795兆円で、1997年末の3157兆円よりも11％減少している。主因は、土地が1764兆円から1254兆円へと大きく減少したことである。一方、対外純資産は、125兆円から250兆円へと大きく増加している。
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→国民経済計算

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日経BP社 「日経ビジネス　経済・経営用語辞典」 JLogosID : 8516844