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古典派の二分法
【こてんはのにぶんぽう】


Classical Dichotomy

物価を考慮して量で測った実質変数と、物価を考慮せず貨幣で測った名目変数は分離して考えられるという考え。つまり、労働市場や財市場などの実物部門と貨幣部門は完全に分離されており、お互いに影響を与えないという考え方である。古典派の考えでは、実物部門は完全雇用が達成されるように決定され、貨幣部門の影響は受けない。つまり、貨幣部門であるマネーサプライが増加しても、物価が上昇するだけで実質変数は変化せず、実物部門には影響を与えない。このことを古典派は「貨幣の中立性」と呼んだ。貨幣は実物経済に影響を与えないヴェールのようなものだというたとえから「貨幣ヴェール観」とも呼ばれる。こうした考えの背景には、「貨幣数量説」がある。
【参照キーワード】

貨幣数量説
古典派




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日経BP社
「日経ビジネス 経済・経営用語辞典」
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