最適通貨圏
【さいてきつうかけん】
Optimum Currency Area
単一の通貨を導入することが適していると考えられる地域のこと。1961年にカナダの経済学者R.マンデルが唱えた。単一の通貨圏では、両替手数料や為替変動リスクが消滅する利点があるが、地域内に経済格差があっても為替レートの変動によって調整することができなくなるという欠点があるため、単一通貨を導入する最適な条件が何かが問題となる。一般的に、地域内の産業構造の類似性や貿易依存度、経済の開放度などが判断対象となる。R.マンデルは、外的ショックが発生してもその影響が地域内に同様に及び格差が生じないこと、あるいは、地域内の特定の国にのみ外的ショックが発生しても労働力の移動により調整が可能なことを最適通貨圏の条件とした。
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| 日経BP社 「日経ビジネス 経済・経営用語辞典」 JLogosID : 8516854 |