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再投資収益
【さいとうししゅうえき】


Reinvested Profit

直接投資先企業が稼いだ収益のうち、直接投資家に配分されず投資先企業に内部留保されたままの部分のこと。日本銀行が集計を行っている国際収支統計において、所得収支に計上される直接投資収益の内訳として示されている。なお、所得収支とは対外金融資産・負債を保有することによって生じる利子・配当金等の所得などを指し、直接投資収益とは、ある国の直接投資家が海外の企業に対して直接投資資本を所有する結果生じる所得を指す。国際収支統計を作成する上で基本的なルールを定めたIMF国際収支マニュアルによれば、直接投資収益と証券投資収益との違いは、その投資が、投資先企業の永続的な権益取得を目的としたものであるか否かという点にある。日本の場合、投資先企業への出資割合が10%以上であれば、直接投資収益に計上される。再投資収益に関わる資金の流れを考える場合、収益にあたる金額が実際に直接投資家(多くは親会社)へ支払われることはない。しかし、国際収支統計では、取引の実態を正確に記録するため、再投資収益がいったん直接投資家に直接投資収益として支払われた後、その直接投資家が直接投資先企業に再度直接投資を行ったものと取引を擬制して、所得収支の直接投資収益と、投資収支の直接投資に同額を計上している。なお、投資収支とは、株式や債券の購入・売却など海外との金融資産取引を指す。




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「日経ビジネス 経済・経営用語辞典」
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