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時間選好
【じかんせんこう】


Time Preference

人々は通常将来の消費よりも現在の消費を選好するが、これを正の時間選好率を持つという。新古典派ではこうした考え方を利子率の決定理論に利用している。つまり、現在の1万円と将来の1万円の価値は等しくならず、仮に現在の1万円と釣り合うのが将来の1万1000円だとすると、この差額の1000円が利子である。言い換えると、現在の消費を我慢することによって、将来の消費を多くしようということで、この我慢をする対価である利子率が、時間選好率に一致する。利子率が高くなると貯蓄が増える一方で、借入のコストが高くなることから投資が減少する。そのため、利子率は貯蓄と投資が均衡するように決定されるというのが新古典派の主張である。これに対してケインズは、貯蓄とは単に現在において消費を行わないだけのことであるとし、「流動性選好理論」を主張した。
【参照キーワード】

流動性選好理論




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日経BP社
「日経ビジネス 経済・経営用語辞典」
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