資産効果
【しさんこうか】

Asset Effect

家計が保有する土地や株式などの資産価格が上昇することによって、自分は豊かになったと考え、消費が促進される効果のことをいう。1980年代後半に発生した地価や株価の高騰は、高額商品の購入等を促進して個人消費を刺激する効果があったとされる。1990年代半ばから2000年代半ばにかけて、米国景気が長期にわたり安定成長を持続した背景にも、株価の上昇に伴う資産効果が個人消費の拡大に寄与した面があった。反対に、家計が保有する土地や株式などの資産価格が下落することによって、自分は貧しくなったと考え、消費が抑制される効果を逆資産効果という。日本では1990年代に入り、1980年代に急騰した地価や株価の急落に見舞われたが、これによる逆資産効果で個人消費が抑制されたことが、景気悪化の一因となった。

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日経BP社 「日経ビジネス　経済・経営用語辞典」 JLogosID : 8516864