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消費者余剰
【しょうひしゃよじょう】


Consumer Surplus

消費者がある財やサービスを購入する際、最大限支払ってもよいと考える額(効用)と実際に支払った額(市場価格)との差額のことをいう。消費者Aが商品Bに150円の効用があると考えている場合、AがBを100円の市場価格で購入できた場合、AにとってのBの消費者余剰は50円である。商品Bの効用は消費者によってさまざまであり、消費者によって消費者余剰の水準は異なる。消費者余剰がゼロ以下、すなわち市場価格よりも低い効用しか認めない場合、消費者はBを購入しない。Bに関する消費者余剰を全消費者について合計したものが市場全体の消費者余剰である。一方、生産者余剰とは、ある財やサービスを販売する際、市場価格と生産者が売ってもよいと考える最低価格との差額のことをいう。ある財やサービスに関する生産者余剰を全生産者について合計したものが市場全体の生産者余剰である。ある価格で財を購入したときに得られる(市場全体の)消費者余剰は需要曲線の下側で価格より上側の領域の面積に等しく、(市場全体の)生産者余剰は供給曲線より上側で価格より下側の面積に等しい。消費者余剰と生産者余剰を合わせたものを総余剰または社会的余剰という。需要曲線と供給曲線の交点(均衡点)で価格と数量が決定される場合、総余剰(社会的余剰)は最大化される。




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「日経ビジネス 経済・経営用語辞典」
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