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独占
【どくせん】


Monopoly

市場において売手または買手が1人の状態にあること。売手が1人の場合を売手独占、買手が1人の場合を買手独占という。一般的には、独占とは売手独占のことをいう。独占は、初期投資が莫大で、規模の経済性のため先発企業が有利なときに起きる自然独占(鉄道、電力など)や、政府の規制、資源の独占などにより生じるとされている。唯一の売手を独占企業といい、価格支配力を持っている。独占企業は生産を抑制することによって価格を上げ、利益を増加させることができる。完全競争と比べた場合の利益の増加分を独占利潤というが、一般的に、独占で生じる価格上昇による市場全体の不利益は、独占利潤を上回る。独占による不利益を排除し、公正かつ自由な競争秩序を維持するために制定されたのが独占禁止法である。独占ではないものの、少数の売手が市場の大部分を占めている場合を寡占という。寡占市場では、各企業は価格決定力をもつが、他の企業の動向を見ながら行動をする場合が多いため、談合による価格引き上げが行われることもある。




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「日経ビジネス 経済・経営用語辞典」
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