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バブル経済
【ばぶるけいざい】


Bubble Economy

株式や不動産などの資産価格が、ファンダメンタルズで説明できる水準をはるかに上回って上昇することによりもたらされる好景気のこと。ファンダメンタルズで説明できない資産価格はいずれ急落し、不況が深刻化する(バブル崩壊)。1720年、イギリスの南海株式会社の株価が急騰後、暴落した南海泡沫事件がバブルの語源になっている。歴史上、記録がある最初のバブルは、1630年代にオランダで起きたチューリップバブルである。1980年代後半の日本では、低金利などを背景に株価、不動産価格が急騰、経済が活況を呈したが、1990年代に入るとバブルは崩壊し、いわゆる「失われた10年」に陥った。1990年代後半には、米国において、いわゆるニューエコノミー論を背景に株価が上昇。なかでもインターネット関連企業の株価が急騰した(ITバブル)。ITバブル崩壊後は、FRBの超金融緩和や、グローバル・インバランスの拡大に伴う新興国からの米国債券市場への資金流入などを背景に長期金利が低位安定的に推移し、住宅バブルの台頭を招いた。長期金利の低位安定、住宅価格の上昇、金融技術の進歩などが相まって、金融市場ではリスクを過少評価する風潮が広がり(信用バブル)、その反動としての世界的金融危機も深刻なものとなった。
バブルに対する金融政策の考え方として、足元の経済がバブルか否かとの判断は困難であるため、危機発生時に流動性を十分に供給することで対応するべきとする考え方と、バブル崩壊の原因となる資産価格の過度の上昇を事前に抑えるべきとする考え方がある。
【参照キーワード】

ニューエコノミー論
ファンダメンタルズ




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「日経ビジネス 経済・経営用語辞典」
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