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ピグー効果
【ぴぐーこうか】


Pigou Effect

保有する実質貨幣残高が増大することによって、人々が富が増大したと感じ、支出や投資を増やす効果を言う。実質残高効果とも呼ばれる。実質貨幣残高とは、どれだけの財やサービスが購入できるかで測った貨幣量をいう。例えば、物価が上昇する時には、同じ貨幣量で購入できる財やサービスが少なくなるので、実質貨幣残高も小さくなる。資産効果に似た考えだが、資産効果は不動産や株などの資産価格上昇時に、需要が増えるという考えなのに対し、ピグー効果は物価の下落時に需要が増えるという考え方である。ピグーは、不況下では物価に下落圧力がかかるが、物価の下落は貨幣残高の実質的価値を増加させるので、需要が増え不況は緩和されると考えた。そのため、ケインズ派が必要とした財政・金融政策による総需要管理政策は不要だとした。
【参照キーワード】

資産効果




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日経BP社
「日経ビジネス 経済・経営用語辞典」
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