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ビルトイン・スタビライザー
【びるといんすたびらいざー】


Built-in Stabilizer

財政制度自体が備えている景気変動を自動的に安定化させる機能のことをいう。日本語で「自動安定化装置」と呼ぶこともある。代表的な財政制度として累進課税制度と雇用保険制度があげられる。所得税所得金額が増加すると税率が上昇する累進課税の仕組みが採用されている。好況期には賃金の伸び率が上昇するが、賃金が増えれば税率が上がって賃金の伸びほど可処分所得は増えないため、消費の過熱を抑制する効果がある。逆に不況時には所得税の減少を通じ、消費を下支えする機能として働く。また、雇用保険によって失業者にある程度の収入を提供すれば、消費水準の低下は小幅なものにとどまり、景気悪化を和らげる効果がある。逆に好況期は雇用保険による失業給付が少なく、一方で保険料収入が増えるため、景気の過熱を抑制する方向に働く。




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日経BP社
「日経ビジネス 経済・経営用語辞典」
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