100辞書・辞典一括検索

JLogos

34

物価指数
【ぶっかしすう】


Price Index

さまざまなモノやサービスの価格をまとめた総合的な価格水準を、基準年次を100とした指数として表したもの。物価指数には多くの種類があるが、わが国で代表的なものとしては、消費者が購入する財やサービスの価格を示した「消費者物価指数」、企業間で取引される財の価格を示した「企業物価指数」、企業間で取引されるサービスの価格を示した「企業向けサービス価格指数」、日本全体の物価を包括的に示した「GDPデフレーター」などがある。「消費者物価指数」は総務省が、「企業物価指数」と「企業向けサービス価格指数」は日本銀行が、「GDPデフレーター」は内閣府が作成、発表している。物価指数の作成には、ラスパイレス方式、パーシェ方式、連鎖方式などの計算方式が用いられる。ラスパイレス方式とは、比較年次と基準年次の価格をそれぞれ基準年次の数量をウェイトとして加重平均したものであるのに対し、パーシェ方式とは、比較年次と基準年次の価格をそれぞれ比較年次の数量をウェイトとして加重平均したものである。両者は基準年次から離れるほど実際の価格から乖離する傾向があることから、毎年基準年次を更新することによってそうした偏りを緩和することができる連鎖方式も利用されている。
物価指数を作成する場合、過去データとの連続性を保つために、品質が一定の財やサービスの価格を継続的に取り込む必要があるが、商品の世代交代などによって調査対象の変更が必要となる場合がある。その際、調査対象品目の品質の違いによる価格差を織り込まないように調整を行う必要が出てくる。その手法の1つに「ヘドニック法」と呼ばれる方法がある。「ヘドニック法」とは、商品の品質をさまざまな特性に分解し、商品の価格がそうした特性を反映して決まっていると考えて、回帰分析によって品質変化に見合う価格変動部分を定量的に計測する手法である。




(c)2009 A&A partners/TMI Associates/ Booz&Company(Japan)Inc./ Meiji Yasuda Insurance Company
日経BP社
「日経ビジネス 経済・経営用語辞典」
JLogosID : 8516913