マーシャル・ラーナー条件
【まーしゃるらーなーじょうけん】

Marshall-Lerner Condition

一般的に、自国通貨が下落すると、輸出品の価格競争力が高まり、輸出が増加するとともに、輸入が減少することによって、貿易収支が改善される。これが成り立つための条件がアルフレッド・マーシャルとアバ・ラーナーによって提唱されたマーシャル・ラーナー条件である。具体的には、輸出と輸入の価格弾力性の合計が1より大きくなければならないという条件。価格弾力性とは価格の変化による需要の増減で、価格が1％上昇した時にどれだけ需要が低下したかを表す。つまり、価格の変化によって、十分に需要が変化することが貿易収支を改善させる条件ということになる。ただし、この条件が成り立つには、貿易収支が初期段階で均衡していることや、為替の変化に合わせて機動的に価格が変更されることなどの前提が必要で、これらが満たされないとJカーブ効果などの現象が現れることがある。
【参照キーワード】

→Jカーブ効果

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日経BP社 「日経ビジネス　経済・経営用語辞典」 JLogosID : 8516920