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流動性の罠
【りゅうどうせいのわな】


Liquidity Trap

IS-LMモデルにおいて、利子率が上昇すると(債券価格が下落すると)、債券需要が増え貨幣需要は減少し、利子率が低下すると(債券価格が上昇すると)、債券需要が減少し貨幣需要が増加する関係にある。しかし、利子率が一定水準まで低下すると、人々は、利子率は下限にまで達していると考え、そこから先はむしろ金利上昇、キャピタルロスを恐れて一方的に貨幣を選好するようになるため、マネーサプライを増加させても利子率がそれ以上下がらなくなる。この状態を「流動性の罠」といい、LM曲線は利子率の下限で水平となる。流動性の罠に陥った経済では、金融政策による景気刺激策は困難となる。1990年代後半のデフレ不況下の日本経済が、流動性の罠に陥った経済の典型的な例としてあげられることが多い。

【参照キーワード】

IS-LMモデル




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日経BP社
「日経ビジネス 経済・経営用語辞典」
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