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レントシーキング
【れんとしーきんぐ】


Rent Seeking

レントとは、もともとは地代、つまり働かないで得られる利潤を指すが、経済学では独占などの競争制限によって得る特別の利益、利権のことをいう。レントシーキングとは、人為的に生みだされる特別の利益を求める活動をいう。例えば、企業の政府に対するロビー活動や賄賂の提供などにより、輸入制限、参入規制、補助金、課税などの優遇政策を獲得し、利益を得ることが該当する。企業は、いったん優遇政策が実施されるとそれに依存し、市場での競争よりも優遇政策の継続を目指してレントシーキングを重視するようになる。企業がレントシーキングに熱心になればなるほど、市場競争力を高める努力が行われなくなる。経済全体では、優遇政策によって企業が得る利益よりも、レントシーキングという非生産的活動に要する費用や、自由競争下よりも高価格となって増大する消費者の負担などの損失の方が通常大きくなる。




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日経BP社
「日経ビジネス 経済・経営用語辞典」
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