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BRICs
【ぶりっくす】


ブラジル(Brazil)、ロシア(Russia)、インド(India)、中国(China)、の頭文字を並べて作られた造語(sは複数形を示す)であり、「ブリックス」と読む。今後成長が期待される新興諸国として、ゴールドマン・サックス証券が「Dreaming with BRICs: The Path to 2050(2003年10月)」と題する調査レポートの中で紹介して以来、世界で広く使われるようになった。同レポートによれば、BRICsGDPは、2040年頃にはアメリカ、日本、イギリス、ドイツ、フランス、イタリア6ヵ国のGDP合計額を上回る規模に達する可能性があり、2050年のGDP規模は中国、アメリカ、インド、日本、ブラジル、ロシアの順になると予想している。BRICs4ヵ国には、広大な国土に豊富な天然資源を保有し、人口も多いといった共通点がある。国土面積は、ロシアが世界1位、中国が4位、ブラジルが5位、インドが7位(国連人口統計年鑑2006)となっており、4ヵ国で世界の約3割を占める。4ヵ国とも鉄鉱石の有数な産出国であるほか、ロシアや中国は原油の産出国としても有名である。人口については、中国が世界1位、インドが2位、ブラジルが5位、ロシアが9位(世界人口白書2008)であり、4ヵ国で世界人口の約4割を占める。これらの国々では、最近の急成長により所得水準が上昇しており、中長期的に成長の見込めるマーケットとして世界的に注目が集まっている。最近では、最後のsを南アフリカ(South Africa)として、新興5ヵ国を指す場合がある。BRICs以外で中長期的な成長力を秘めた国々として、ネクスト11VISTAがある。ネクスト11とは、イラン、インドネシア、エジプト、韓国、トルコ、ナイジェリア、バングラデシュ、パキスタン、フィリピン、ベトナム、メキシコの11ヵ国を指す。VISTAとは、ベトナム(Vietnam)、インドネシア(Indonesia)、南アフリカ(South Africa)、トルコ(Turkey)、アルゼンチン(Argentina)、5ヵ国の頭文字を並べて作った造語であり、ネクスト11同様にBRICsに続いて成長が期待される国の総称である。




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「日経ビジネス 経済・経営用語辞典」
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