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NAIRU
【ないる】


Non-Accelerating Inflation Rate of Unemployment

インフレを加速させない失業率の下限のことを言う。日本語で、「インフレ非加速的失業率」と呼ぶこともある。ジェームス・トービンが最初に用いた。完全雇用水準に相当する「自然失業率」とほぼ同義として扱われることが多い。失業率NAIRUに等しい時、労働市場では需給が一致しており、完全雇用がほぼ達成されている。したがって、NAIRUの状態において存在する失業は摩擦的失業と構造的失業だけと考えられる。摩擦的失業とは、求職者が新しい職を探すために時間を要することから生じる失業であり、比較的短時間で失業状態は解消される。構造的失業とは、労働者の地域や職種間の移動が困難であることから、求職と求人のミスマッチが生じることによる失業であり、摩擦的失業よりは失業期間が長期化する傾向がある(摩擦的失業と構造的失業を一括りに摩擦的失業と呼ぶこともある)。NAIRUは常に一定ではなく、生産性や離職率、輸入物価の動向などによって変動する。
【参照キーワード】

失業率




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「日経ビジネス 経済・経営用語辞典」
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