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事業継続計画
【じぎょうけいぞくけいかく】


Business Continuity Plan

地震、台風、テロ等の大規模な災害、事故、事件等による、事業活動の停止を回避するための計画。911テロの際に、事業継続計画(BCP)を有していた金融機関が早期に事業を復旧させたことにより有効性が注目された。従来の防災計画とは以下の2つの点で大きく異なる。
&wc1;人命保護・救助の観点に加え、事業活動の継続を重要している点。人的被害の回避・軽減に加えて、会社・事業の運営において重要な資産(設備・施設、在庫品、業務プロセス、情報・データ、金融資産等々)の保護や早期の機能回復も対象としている。
&wc2;広範な危機を想定(オールハザード対応)している点。従来の防災計画が個別の事象ごとに策定されるのに対して、BCPでは、未経験の事態も含めた広範な危機的事態(脅威)に対応する計画作りが重要とされている。
計画の内容には、(ア)事業活動において必要不可欠な重要業務の特定、(イ)重要業務の維持・継続・復旧に必要な各種リソース(人・物・金・情報)の特定、(ウ)重要リソースの保護、復旧、代替等の計画を主要な柱とし、その他に、組織内外の情報伝達の仕組み、意思決定権限の継承ルール等を盛り込むのが一般的。BCPを確実に機能させるためには、策定した計画に基づいた訓練や演習を行い、定期的に計画の見直し(事業継続マネジメント:BCM)を行うことが必要。しかし、BCPを作成したものの、その後放置されているケースが多いともいわれており、有事の際に十分機能しない可能性が懸念されている。




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「日経ビジネス 経済・経営用語辞典」
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