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選択と集中
【せんたくとしゅうちゅう】


自社が取組むべき事業領域を絞り込み、そこに経営資源の投入を集中させて、メリハリのある事業運営を行うこと。ゼネラル・エレクトリック(GE)のジャック・ウェルチが、「業界第1位と第2位の事業以外は撤退あるいは売却」という原則を掲げて、保有事業の再編成を行い業績を大幅に改善させたことは、選択と集中の代表的な成功事例である。一般的には、まず赤字の事業を整理する、そして次に、強くて得意な分野に保有事業をフォーカスするというのが選択と集中の鉄則である。ただし、市場の成熟期に向かう事業を数多く有しているような場合には、現在の収益性や強みだけで事業の取捨選択をしてしまうと、将来的な成長機会を失いジリ貧に陥いってしまう危険性がある。現在の強みや収益性だけでなく、事業の将来的な魅力度も考慮に入れて選択と集中を判断していく必要がある。事業の切り貼りの議論に終始すれば選択と集中の効果は限定的となる。一般的には、事業(あるいは地域)の単位で選択と集中が検討されることが多いが、今後は、ビジネスモデルの抜本的な変革を伴う提供機能の選択と集中を積極的に検討していく必要があろう。




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日経BP社
「日経ビジネス 経済・経営用語辞典」
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