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ニッチ
【にっち】


Niche

隙間。既存プレーヤーが活動している業界や市場の隙間分野を対象にした事業展開をニッチ事業と呼ぶ。潜在的な需要がありながら誰もそれに気付かなかった場合や、既存プレーヤーは気付いていたものの自社の経済性に合致しなかったために手を付けてなかった場合がある。ベンチャー企業が事業を起こす時には、事業領域をニッチ分野に絞り、そこで優位なポジションを構築して成長の土台とすることが多い。
現在では巨大な市場となっているものでも、当初はニッチな市場と考えられたものも多い。セブンイレブンが始めたコンビニエンス・ストアも当初は、スーパーや一般小売店がカバーしない営業時間やエリアに特化したニッチだったといえるし、アスクルも中小企業向けの小口文房具需要というニッチ市場からスタートした。ヤマト運輸の宅急便やアート引越センターも同様である。ともに、新たな価値の創造を継続し、そのカテゴリーの市場成長とともにトップ企業に成長した。ニッチ市場が発展する時には、既存プレーヤーも含めた競争になるため、ニッチ市場の雄から脱皮することが必要であり、これに失敗して、市場拡大後に姿を消す例も多い。




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日経BP社
「日経ビジネス 経済・経営用語辞典」
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