100辞書・辞典一括検索

JLogos

19

バイラル・マーケティング
【ばいらるまーけてぃんぐ】


Viral Marketing

クチコミを活用したマーケティングの呼称。バイラルとはウィルス性という英語で、勝手に広まっていく様子を指している。他にもバズ・マーケティング、ゲリラ・マーケティングなどという表現もされる。消費者の購買意思決定は、広告主が発する「売り手側の一方的な情報」だけに基づくわけではなく、周囲の知人・友人の意見が重視される場合も多い。広告、カタログをみたり、店頭で実物を見てもわからない情報、例えば耐久性や安全性に関する情報は周囲の意見の方が有益な情報とみなされがちである。また、ある集団(コミュニティ)の中でどの商品・ブランドを身につけているとカッコイイと思われるか、という情報も広告ではなく周囲の意見によってもたらされる。周囲に対して影響力の強いオピニオン・リーダーを自社ブランドのファンにすると、周囲もまた自社ブランドのファンになってくれる可能性が高いため、こうした影響力の強い人をターゲットに情報を発信することが有効といわれる。
インターネット上でのブログが定着して以降は、ネット上で影響力の強い人が発する情報によって購買意思決定を行う消費者も増えてきている。また、利用経験者が感想などを述べ合うクチコミサイトを参考にする消費者も増えてきている。こうした利用者の声は企業側がコントロールしにくい上に、「サクラ」や「やらせ」が発覚するとかえってイメージを下げるため注意が必要である。近年ではむしろ新商品などの発売時に認知を得る手段としてバイラル・マーケティング手法がとられることが増えている。例えば、インパクトの強い街頭キャンペーンを行って、携帯電話で撮影してブログに載せるという行動が多く起こることを期待するという手法で、これは低コストで多くのネット視聴者に情報を認知させる効果があるとされている。




(c)2009 A&A partners/TMI Associates/ Booz&Company(Japan)Inc./ Meiji Yasuda Insurance Company
日経BP社
「日経ビジネス 経済・経営用語辞典」
JLogosID : 8517067