フルライン戦略
【ふるらいんせんりゃく】

フルライン戦略とは、ある市場においてすべてのセグメントに製品を提供する戦略である。例えば、自動車市場においてトヨタ自動車が小型車の「ヴィッツ」から高級車の「レクサス」までを製造、販売することはフルライン戦略と呼ばれる。製造、開発などにおいてセグメントを越えたシナジーが大きい場合において特に有効な戦略となる。一方で、比較的規模の小さい下位の企業がこの戦略を採ると過度の経営資源が必要となり、結果として利益を産まないことが多くなる。一般的に日本企業はフルライン戦略を不必要に採用したがる傾向が強く、フルライン戦略からの脱却が多くの日本企業の大きな課題となっている。

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日経BP社 「日経ビジネス　経済・経営用語辞典」 JLogosID : 8517090