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ポーターの競争優位の戦略
【ぽーたーのきょうそうゆういのせんりゃく】


『競争優位の戦略』は、ハーバード・ビジネススクール教授のマイケル・ポーター(Michael Porter)が1985年に出版した著作であり、内容はポーター自身が1980年の著作『競争の戦略』において提起した「競争優位」を勝ち取るための3つの基本戦略(コスト・リーダーシップ、差別化、集中)を企業が実践するための方法が主になっている。ポーターは、「競争優位」とは企業が製品・サービスの買い手に提供する「価値(value)」であり、&wc1;コストリーダーシップと&wc2;差別化の2つがあると述べる。また、企業が成功するための要因は「競争優位」であり、従来要因と考えられていた市場シェアは要因ではなく、「競争優位」の結果にすぎないと主張する。
「競争優位」の源泉は企業の個別業務活動にあるという考えの下、「競争優位」の分析にあたっては、企業活動を9つの基本的活動に切分け「競争優位」となりうる活動を特定する「価値連鎖(バリューチェーン)」分析を提起し、価値連鎖分析を元に各競争優位を強化する方法を下記のように説明している。&wc1;コストリーダーシップ:各活動につきコストを変動させる要因を推定し、その要因をコントロールする。自社内部の複数の活動の連結、あるいは供給業者やチャネルの活動と自社の活動との連結を行う。&wc2;差別化:自社の差別化の源泉となっている活動を強化する。自社内部の複数の活動の連結、あるいは供給業者やチャネルの活動と自社の活動との連結を行う。また、同じ業界の中に包含されているが価値連鎖が異なるセグメントを発見し、集中することで、コストリーダーシップおよび差別化を当該セグメント内で発揮できるとしている。




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「日経ビジネス 経済・経営用語辞典」
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