リアルオプション
【りあるおぷしょん】

Real Option

金融資産を原資産とする金融オプションに対して、実物資産を原資産とするオプションをリアルオプションと呼ぶ。投資プロジェクトの価値を評価する際、リアルオプションを活用することで、NPV（割引現在価値）法ではとらえきれない戦略的自由度（将来の状況変化に応じて柔軟に意思決定できること）の価値を評価することができる。例えば、企業が新しい市場に進出する場合、最初は試験的に現地企業に少額の出資を行い、新市場での商品の売れ行きを確認してから本格的に市場進出するとしよう。このとき、この企業は、少額の出資によって本格的に市場参入するコール・オプションを購入していると考えることができる。このようにプロジェクトなどの実物資産を原資産とするオプションをリアルオプションと呼ぶ。リアルオプションは、天然資源開発プロジェクトや新薬開発プロジェクト等、新規事業の立ち上げや新商品の研究開発の事業評価に使われることが多い。
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日経BP社 「日経ビジネス　経済・経営用語辞典」 JLogosID : 8517121