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トラッキング・ストック
【とらっきんぐすとっく】


Tracking Stock/Targeted Stock

事業部門株ともいい、企業全体の業績とは独立して、企業内の特定の事業部門や子会社の業績に応じて利益配当を行うことなどを株式契約に組み込むことで、特定の事業部門や子会社の業績に市場での株価が連動するように設計された株式の総称をいう。子会社の業績に連動するものを子会社連動株式といい、日本版トラッキング・ストックといわれている。通常、企業が普通株式を発行する場合、投資家は企業の業績を総合的に判断して出資に応じる。そのため、企業の保有する優良事業部門や優良子会社は市場においては割安に評価されることとなる。また、当該優良事業部門や優良子会社が独自に資金調達を行うとしても、会社分割や新規公開の手続きが必要となる。そこで、企業が事業部門や子会社に対する支配権を維持したまま資金調達を行うことができる方法としてトラッキング・ストックが利用されるのである。なお、わが国においてトラッキング・ストックを活用した事例としては、ソニーがある。




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日経BP社
「日経ビジネス 経済・経営用語辞典」
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