100辞書・辞典一括検索

JLogos

6

ノンリコース・ローン
【のんりこーすろーん】


Non Recourse Loan

借り手が、担保となる資産から生ずるキャッシュフロー(賃貸収益や売却代金など)を限度として責任を負い、その限度を超えては返済責任を負わないローンのこと。責任財産から生ずるキャッシュフローのみでは借入金を完済できなかったとしても、貸付人は、不足分について、借入人の他の資産に対して遡及(リコース)することができない。ノンリコース・ローンのメリットは、貸付人の側からすると、特定の資産の収益力に着目した貸付であるため事業体の信用力等のリスク(コーポレートリスク)を考慮する必要がなく、投資先が増え、資金の有効活用が可能となる点があげられる。貸付人は、資産を保有する事業体のコーポレートリスクを負担しないかわりに、責任財産となる資産にかかるリスクを負担することとなるため、資金の拠出にあたり、資産からのキャッシュフローが確実に確保できるかどうかが貸付人の最大の関心事となる。他方、借りる側からすると、手持資金とノンリコース・ローンを利用してある資産に投資した場合、ノンリコース・ローンについては当該資産を限度として返済義務を負うのみであって自己の固有財産からの返済義務を負わないため、投資金額は、損失の最大額である手持資金の拠出額に限定されることとなり、当該資産への投資効率(投資金額に対する収益)が向上するというメリットがある(レバレッジ効果)。




(c)2009 A&A partners/TMI Associates/ Booz&Company(Japan)Inc./ Meiji Yasuda Insurance Company
日経BP社
「日経ビジネス 経済・経営用語辞典」
JLogosID : 8517424