監査上の重要性
【かんさじょうのじゅうようせい】
Audit Materiality
監査計画の策定、監査手続の実施および監査証拠の評価ならびに監査意見の表明のすべての過程において利用される監査人の判断の基準である。財務諸表の監査は、被監査会社の作成した財務諸表の信頼性に対して保証を与えることによって投資者の判断を誤らせないようにすることが最も重要な目的である。したがって、監査人には、財務諸表のすべての重要な虚偽の表示を発見することは求められておらず、投資者の経済的意思決定を誤らせるような重要な虚偽の表示を看過しないよう監査を実施する必要がある。この重要性の判断基準として用いられるのが監査上の重要性である。監査上の重要性には、質的な重要性と金額的な重要性があり、財務諸表全体に与える虚偽の表示の影響を考慮して判断されるが、発見された虚偽の表示が重要であるかどうかの判断にあたっては、財務諸表利用者の経済的意思決定に影響を与える程度を考慮しなければならない。
(c)2009 A&A partners/TMI Associates/ Booz&Company(Japan)Inc./ Meiji Yasuda Insurance Company
| 日経BP社 「日経ビジネス 経済・経営用語辞典」 JLogosID : 8517703 |