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時価主義
【じかしゅぎ】


Market Value Accounting/Market Price Basis

資産について、決算期末等の評価時点での一般物価水準ないし市場価格の変動を反映させようとする評価基準であり、原価主義に対応する概念として説明される。これを会計処理に反映させることで、時価会計や時価主義会計となる。時価主義が主張される背景には、費消した資産を再調達するのに必要な貨幣額を回収すべきであるとする実体資本維持という考え方がある。近年、資産を時価評価すれば、損益計算のなかに営業活動から獲得される利益と評価益すなわち資産を保有している事実にもとづく利益を区別して計上することになり、企業の各種利害関係者の意思決定に役立つ最新の情報を提供できると主張されている。広義の時価主義には一般物価水準の変動に合せて取得原価を修正する修正原価主義も含まれる。狭義の時価主義は資産(またはその効用)を企業外部に売却すると仮定したときに流入すべき貨幣額すなわち売却市場における時価で評価する考え方(割引現価主義,売却時価主義)と,資産を企業内部で購入したときに要する貨幣額すなわち購入市場における時価で評価する考え方(取替原価主義再調達原価主義)がある。




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「日経ビジネス 経済・経営用語辞典」
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