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重要性の原則
【じゅうようせいのげんそく】


Principle of Materiality

正規の簿記の原則の例外であり、明瞭性の原則に沿って修正を加えた原則である。企業会計はそもそも定められた会計処理の方法に従って正確な計算を行うべきものであり(正規の簿記の原則)、正規の簿記の原則では、網羅性、検証可能性、秩序性の三要件を満たすことを求めている。しかし、企業会計が本来目的とするところは、企業の状況に関する利害関係者の判断を誤らせないようにすることにある(明瞭性の原則)から、これに影響を及ぼさないような重要性の乏しいものについては、本来の厳密な会計処理によらないで他の簡便な方法によることも可能とした。すなわち、網羅性と秩序性の完全性について二次的に例外によることを認めた会計上の原則である。そのため、重要性の原則は、企業会計原則上、正規の簿記の原則についての注解として規定されている。なお、財務諸表の表示に関しても適用される。実務上、処理の脱落等によって誤謬が認められることがあるが、それが重要性の原則の適用によって直ちに治癒されるわけではなく、あくまで正規の簿記の原則に従って正確に処理すべき点には留意が必要である。




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「日経ビジネス 経済・経営用語辞典」
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