経済経営用語 会計(Accounting) 16 包括利益【ほうかつりえき】 Comprehensive Income 資本取引以外の純資産の変動額をいう。このうち当期純利益以外のものをその他の包括利益という。一般的に、資本取引以外の純資産の変動はすべて損益計算書を経由して貸借対照表に計上されるため、貸借対照表における資本取引以外の純資産の変動額と損益計算書で計算された期間損益の金額は一致する。この関係はクリーンサープラス関係とよばれる。ところが、今日の会計においてはこの関係を乱すようないくつかの会計処理が定められている。具体的には、その他有価証券に時価評価を適用することで生じる「その他有価証券評価差額金」などがある。このような、クリーンサープラス関係を乱す諸項目の受け皿として、包括利益が注目され、包括利益を表示する包括利益計算書の導入が検討されている。なお、米国ではすでに包括利益計算書が導入されており、また、国際会計基準においても採用を予定している。 (c)2009 A&A partners/TMI Associates/ Booz&Company(Japan)Inc./ Meiji Yasuda Insurance Company 日経BP社「日経ビジネス 経済・経営用語辞典」JLogosID : 8518037