リスクアプローチ
【りすくあぷろーち】

Risk Approach

すべての項目に対して網羅的に監査を行うのではなく、重要な虚偽の表示が生じる可能性が高い事項について重点的に監査の人員や時間を充てることにより、効果的かつ効率的なものとする監査アプローチである。わが国の監査基準においては、監査人が、財務諸表の重要な虚偽の表示を看過して誤った意見を形成する可能性である「監査リスク」を、固有リスク、統制リスクおよび発見リスクの3つの要素に分類した上で、固有リスクと統制リスクを結合した「重要な虚偽表示のリスク」を、「財務諸表全体」および「財務諸表項目」の2つのレベルにおいてリスク評価を行い、発見リスクの水準を決定する方法を採用している。これは、虚偽の表示が行われる可能性の要因に着目し、その評価を通じて実施する監査手続や監査手続の実施時期および監査範囲を決定することにより、より効果的でかつ効率的な監査を実現しようとするものである。

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日経BP社 「日経ビジネス　経済・経営用語辞典」 JLogosID : 8518066