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モダンオーサー
【もだんおーさー】


Modern Author

製作、監督、演出、撮影、美術等を担当する者(それぞれ、映画製作現場では、プロデューサー、映画監督、ディレクター、撮影監督、美術監督の立場にいることが多い)のうち、映画の全体的な形成に創作的な寄与をしたものをいう。モダンオーサーは、映画の著作物の著作者として認められる。例えば、宇宙戦艦ヤマト事件(東京地判平成14年3月25日)では、プロデューサーであった者が、スタッフへの具体的な指示や作業内容に関する最終的決定を行ったこと等の事情に基づいて製作過程の創作面における具体的関与があったこととされ、映画の全体的な形成に創作的に寄与した者であると認められた。一方、超時空要塞マクロス事件(東京地判平成15年1月20日)では、スポンサー、テレビ局、広告代理店との交渉を担当したものの、創作面で具体的な関与はなかったプロデューサーは映画の全体的な形成に創作的に寄与していないと判断された。映画の著作物の著作権は、映画製作者が映画の著作物の製作に「参加すること」を約束さえすれば映画製作者に権利帰属するため、モダンオーサーには帰属しない。映画の全体的な形成に創作的に寄与したか否かが裁判で争われた場合には、製作における個別の事情によって決められることになる。
【参照キーワード】

クラシカルオーサー




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「日経ビジネス 経済・経営用語辞典」
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