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バルク(バルク・セール)
【ばるく;ばるくせーる】


bulk

バルク(bulk)とは、かさばる物や数が多い物のことを意味し、不動産では、複数の物件が一まとまりで取引されるような状態を指す。
例えば、金融機関が不良債権を一定期間内に処理しようとして、複数の担保不動産を一括して売却するべく主導することがあるが、このような売り方はバルク・セールと呼ばれている。
バルク・セールのメリットは、売主から見ると、売却が容易な良い物件と困難な悪い物件を合わせて複数持っていた場合に、これらをセットにすることで、短い期間ですべて売り切ることができる点にある。
買主から見ると、良い物件を取得できる代わりに悪い物件も一緒に買わなければならないのだが、悪い物件の売却にノウハウがあり、かつ、まとめ買いができる資金力を持つ買主にとっては、単体の不動産を買うノウハウや資金力しか持たないライバルを排除できるので、有利に取得できるというメリットがある。
バルク・セールは時間を重視して悪い物件の売れ残りを防ぐことを優先しているので、売買価格の総額は低めになる傾向がある。もし、売主が売却代金を少しでも多く得たいのであれば、個別に売却したほうがよく、複数の物件の中から買い手に好きな物件を選ばせるチェリー・ピックという方法で売ることもできる。チェリー・ピックを入札と組み合わせながら複数の買い手に行わせると、良い物件には見込みより大幅に高い札が入ることがあるが、悪い物件が売れ残ってしまうリスクが高まる。




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日経BP社
「プロフェッショナル用語辞典 不動産ビジネス」
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