100辞書・辞典一括検索

JLogos

43

不動産投資インデックス
【ふどうさんとうしいんでっくす】


不動産インデックスのうち、特に不動産から得られる収益を指標化したもの。不動産に投資した場合の収益には、インカム収益(不動産の賃料収入を基にした収益)とキャピタル収益(期末と期首の時価評価額の差額を基にした収益)があるが、これらを指数化したインカム収益率やキャピタル収益率、およびそれらを合計した総合収益率として表される。
不動産投資インデックスは、投資判断を行う際のリスク・リターン分析、投資成果を評価するための客観的指標として利用される。他の金融資産との比較のもとに資金の配分を行っていく際には、特に重要なデータとなる。また、海外においては、不動産デリバティブの現資産としても活用されている。
不動産投資の歴史が長いイギリスやアメリカでは、年金基金など機関投資家が不動産投資の分析・検証に役立てるために、サンプル数やデータの収集期間などで信頼性のある不動産投資インデックスが整備されている。代表的なものには、英国のIPD、米国のNCREIFなどがある。
日本にも、三菱UFJ信託銀行とシービー・リチャードエリスが共同で開発・運営しているMUTB-CBRE不動産投資インデックス(MU-CBex、マクベス)や、不動産証券化協会がJ-REITの公開情報を利用して算出しているARES J-REIT Property Index(AJPI)などがある。しかし、日本では、不動産投資の歴史が浅くデータの蓄積や公開の必要性が認識されてこなかったことから、インデックス作成に必要なデータが不足しており、諸外国に比べると後れを取っている。
【参照キーワード】
デリバティブ




(c)2011 Mitsubishi UFJ Trust and Banking Corporation
日経BP社
「プロフェッショナル用語辞典 不動産ビジネス」
JLogosID : 8524114