不動産ビジネス辞典 CRE(企業不動産戦略)と会計・税 35 自己資本コスト【じこしほんこすと】 自己資本コストとは、自己資本に対してどれだけのコストを支払うべきか、または投資家はどれだけのコストを要求しているかを表す値。現代ファイナンス論の基礎となっている資本資産価格モデル(CAPM)においては、自己資本コストは「無リスク利子率」に個別株式に対して市場が与えるリスクプレミアムを付加したものと定義され、以下の式で表される。リスクフリーレートとしては、長期国債の平均利回りを用いるのが一般的である。Rm-Rfは株式市場全般のリスクプレミアムを指しており、株式を保有するリスクを表している。β(ベータ)値は、個別の企業ごとのリスクを計算するためのもので、株式市場全体の動きと個別企業株式の値動きの関連性を表し、具体的には、マーケット全体の動き(TOPIXなどのインデックスで代用)を1とした場合に、個々の銘柄がどれくらい連動して動くかという観点での統計値であり、その証券のリスク指標としての性格を有する。 (c)2011 Mitsubishi UFJ Trust and Banking Corporation 日経BP社「プロフェッショナル用語辞典 不動産ビジネス」JLogosID : 8524481