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住宅金融市場
【じゅうたくきんゆうしじょう】


大きく分けて金融機関が債務者に直接融資する市場と証券化市場に分類して考えることができる。前者は住宅ローンの貸し出し市場であり、貸し手が借り手に直接融資を行うマーケットで、後者は住宅ローンの証券化・資金調達を行う市場を意味するものであり、貸し手が証券化商品などを投資家に売却するマーケットである。
日本の金融機関の場合、住宅ローンを融資するにあたっては、借り手に対する債権を第三者に売却することはせず、自社のバランスシート上で抱えることが多いため、通常は信用リスクは自社で負担する。このため、借り手の所得や勤務先など十分な信用調査をしたうえで、個人の与信を元に最終的にローンを出すかどうか、いくらまで出すかなどを決定する。
一方、米国では、住宅ローンを組成した金融機関等は住宅ローンを証券化し、投資家や他の金融機関に売却することが多く、信用リスクは投資家が負うこととなったため、手数料目当てで、信用度の低い借り手の住宅ローンサブプライムローン)の組成が多発し、それらが焦げ付いたことで、サブプライムローン問題が発生した。




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「プロフェッショナル用語辞典 不動産ビジネス」
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