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人材不足は上司の能力不足と考える


【至言】
『企業の大小にかかわらず、自己実現意欲が高く、情報に対する感度が鋭く、いつも変化を求めている人間が、それぞれのステージでちゃんといるものですよ。』高原慶一朗 ユニ・チャーム会長

【解説】
 リーダーになると、誰もが一度は自分の部下の能力に物足りなさを感じるものだ。零細企業の社長が抱える最大の悩みは、今も昔も、良い人材が採用できないこと。企業規模が大きくなればなったで、「ハングリー精神のない安定を求める人ばかり集まる」という悩みに置き換わる。しかし、衛生用品大手、ユニ・チャームの創業者、高原慶一朗氏は、そうした悩みは甘えであると話す。
 高原氏は、どんな組織でも10人集まれば、可もなく不可もない普通の人が6人、人事考課をすれば最低ラインに属する人が2人を占めるが、意欲が高く先頭を走ろうとする人も2人いる、というのが持論。そうした人材を探し出し、抜擢していくこともリーダーの大切な使命というわけだ。
 組織のトップとなった者が部下の無能を嘆くことは、自らの無能をアピールしていることに等しい。
【チェックポイント1】
□ どんな組織でも、全体の2割の人は意欲が高い。
【チェックポイント2】
□ 人材不足を嘆くのは、リーダーとして甘えにほかならない。
【チェックポイント3】
□ 意欲の高い人材を探し出すことに真っ先に取り組む。




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「心にとめておきたい名経営者の至言」
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