「生死」に関する慣用句
[跡(あと)を追(お)う]亡くなった人の後にすぐ死ぬ。
[息(いき)を引(ひ)き取(と)る]死ぬ。《類》「息(いき)が切(き)れる」「お陀仏(だぶつ)になる」「事切(ことき)れる」
[息(いき)を吹(ふ)き返(かえ)す]生き返る。生まれ変わる。
[生(い)ける屍(しかばね)]体は生きているが、死んでいる人のように生気を失っている人。
[今際(いまわ)の際(きわ)]まさに死のうとしている、そのとき。死(し)に際(ぎわ)。《類》「今際(いまわ)の刻(きざ)み」「今際(いまわ)の綴(と)じ目(め)」「今際(いまわ)の時(とき)」
[老(お)いの木(き)に花(はな)]再び生気を取り戻すこと。《類》「枯(か)れ木(き)に花(はな)」
[お隠(かく)れになる]天皇・皇后・貴人などが亡くなることの尊敬語。
[お迎(むか)えが来(く)る]死期が近づく。仏が浄土から呼びにくる意。
[鬼籍(きせき)に入(い)る]死ぬ。死ぬことを婉曲に言った言葉。「鬼籍」は過去帳で、死んだ人の法名・俗名・死亡年月日などを記入しておく。
[巨星堕(きょせいお)つ]偉大な人物が死ぬ。「巨星落(きょせいお)つ」「巨星墜(きょせいお)つ」とも書く。
[魚腹(ぎょふく)に葬(ほうむ)られる]CID(7750)死することをいう。
[後生大事(ごしょうだいじ)]後世の安楽を願って、今、信仰に励んで生きるの意。転じて、物事を非常に大切に扱うこと。
[死線(しせん)をさまよう]死ぬか生きるかの状況にいること。「死線」とは、牢獄の周囲に設けた限界線のこと。
[死出(しで)の旅(たび)]死ぬこと。死出の山に赴くこと。「死出の山」は仏教の十王経で説く、死後初七日秦広王の庁に行くまでの間にある険しい山のこと。《類》「帰(かえ)らぬ旅(たび)」
[死(し)に損(そこ)なう]死ぬべきときに死ねない。《類》「くたばり損(ぞこ)ない」「死(し)に損(ぞこ)ない」
[死(し)に花(ばな)を咲(さ)かせる]立派に死んで、死んだあと名誉を残すこと。
[死(し)に水(みず)を取(と)る]人の死を看取ること。最後まで世話をすること。
[死人(しにん)に口無(くちな)し]死んでしまった人は、証言も説明もできない。また、死人に無実の罪を着せても弁解できない。
[将星隕(しょうせいお)つ]大将・英雄が死ぬ。
[死(し)を賜(たまわ)る]死ぬことを命じられる。切腹を許される。
[畳(たたみ)の上(うえ)で死(し)ぬ]事故などでなく、自然な形で死ぬ。
[土(つち)になる]死ぬ。ある土地で死に、そこに葬られる。「土となる」ともいう。
[冷(つめ)たくなる]死ぬ。死んで体温が下がる。
[天寿(てんじゅ)を全(まっと)うする]長生きして死ぬ。
[毒(どく)を仰(あお)ぐ]毒を飲んで死ぬ。
[亡(な)き数(かず)に入(い)る]死んだ人の仲間になる。
[白玉楼中(はくぎょくろうちゅう)の人(ひと)となる]文人・墨客などが死ぬこと。
[不帰(ふき)の客(きゃく)となる]二度と帰らぬ人となる。死を婉曲にいう。
[骨(ほね)が舎利(しゃり)になっても]たとえ死んでも。「舎利」は火葬にした骨のこと。
[骨(ほね)になる]死ぬこと。
[骨(ほね)を埋(うず)める]死ぬまでその土地で暮らす。
[身(み)を投(な)げる]投身自殺する。
[命数(めいすう)が尽(つ)きる]死を迎える。
[藻CID(7666)(もくず)となる]海で死ぬことをいう。
[世(よ)を去(さ)る]死ぬ。この世からいなくなる。
| あすとろ出版 「日本語使いさばき辞典」 JLogosID : 4382103 |