異常は反射的に察知する
【至言】
『数字を図形としてとらえると、上限と下限を外れるイレギュラーな数字があると「これはおかしい」と瞬時に分かる。』森 雅彦 森精機製作所社長
【解説】
ビジネスリーダーは次々と意思決定を求められる。瞬時に判断して指示を出さなければいけない場面も多い。判断材料になるデータを示されたとき、リーダーの「反射神経」が試される。
工作機械メーカー大手、森精機製作所の森雅彦社長は、反射的に異常なデータを識別する。毎日、様々なデータをこと細かにチェックして、会社の“健康”な状態のいろいろな数字をしっかり頭の中に入れておくことによって、かすかな注意信号なども見落とさないという。
「野球選手が一瞬のうちにストライクとボールを見分けられる感覚に近いものかもしれない。頭で考えるのではなく、感覚として気づく。そうやって小さな異常を日々潰している」
数字は、ビジネスに不可欠なツールである。その利用価値を高められるかどうかは、使い手の感覚次第である。
【チェックポイント1】
□ 何事にも素早く手を打つために数字は欠かせないツールである。
【チェックポイント2】
□ 数字を細かくチェックする習慣をつければ、異常値にすぐ気づくようになる。
【チェックポイント3】
□ 異常を発見したら、すぐに潰す。
(c)日経BP社 2008
| 日経BP社 「心にとめておきたい名経営者の至言」 JLogosID : 8516636 |