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ゾウゾウ山
【ゾウゾウやま】


大野郡白川村にある山。標高951.9m。黒雲母花崗岩と玢岩から成る。白川と馬狩谷の間にある丸味を帯びた山頂部を持つ山で,頂上部には御鍬屋敷という6m(^2)ほどの平地があり小さな祠があったという(白川村史)。山の東側と北側の山脚部は庄川(しようかわ)に鋭く浸食され,ここを通る道は「悪敷難所の保木道」(国中案内)で,越中~美濃間を往来する人々は避けて通ったという。「後風土記」に「諸人いと苦みて,福島歩危にもかはらぬ難所なりとて,越中城ケ端歩荷(ぼつか)も,此険路を避て,曲渓(まがりだに)の四十八瀬を渉渡して,美濃国へ往来することとなり」とある。その後,道路改修も進み,昭和33年に国道156号となったが,冬季はこの急崖に雪崩が発生しやすく交通止となっていた。現在,山の直下を長さ1,837.1mの飯島トンネルが貫通し,冬季も安全に通行できるようになった。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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