死体と遺体ってどう違うの?
新聞やテレビで「死体が発見された」とか「遺体で発見された」という報道を目にしたり耳にすることがあります。死体と遺体という言葉はどのように使い分けられているのでしょうか。
『広辞苑』によると、「死体=死んだ人や動物のからだ。死者の肉体。死骸(しがい)」「遺体=人のなきがら。遺骸」となっていますが、これでは疑問が深まるばかり。そこで、NHKに問い合わせてみたところ「遺体は死体に比べて死者への敬意が込められた表現。このため、放送ではできるだけ遺体という言葉を使うようにしています」とのこと。また「身元の確認がとれるまでは死体で、確認がとれると遺体と呼ばれるようになる」という説もありました。
アメリカでは身元不明の死体は、男性の場合 John Doe(ジヨン・ドー)、女性の場合 Jane Doe(ジエーン・ドー) と呼ばれます。これは、ごくごく普通の人、平均的一般市民という意味で、死体のほかにも本名を明かしたくないときの「匿名」としても使われます。日本でいうところのAさんとBさんでしょうか。ちなみに、日本ではこのように死体に名前をつけることはないそうです。
| 角川学芸出版 「無敵の雑学」 JLogosID : 5155093 |