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芦別岳
【あしべつだけ】


富良野市・芦別市・夕張市と上川地方南富良野町にまたがる山。標高1,726.9m。富良野芦別道立自然公園のうち。夕張山地北部に位置する山地内最高峰。山頂部は鋭く切り立ち,壮年地形の険しい山容をみせ,夕張山地の発達に伴い,芦別岳の岩体が西側に絞り上げられる形で形成されたと思われる。この山は高山植物でも注目され,明治29年の石川貞治による植物・地質の探検調査,大正2年の西田彰三らの植物採集により,ミヤマグルノキなどの高山植物が知られた。昭和に入ると高度の技術を要する登山の場として注目されたが,険しい山容のため,昭和2年,32名が遭難した大事故をはじめいくつかの遭難があり,冬山登山には事故の危険が伴う。登山口は富良野盆地南部の富良野市山部の市街地西方の山麓にあり,山頂北の夫婦岩の北側を迂回する旧登山道と,夫婦岩の南側を山頂へ直行する新登山道とがある。新登山道は,昭和30年,道立公園指定とともに整備された。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7000276