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阿女鱒岳
【あめますだけ】


後志(しりべし)地方赤井川村の東にある山。標高1014.4m。山名は一帯の渓流に生息するイワナの一種アメマスによる。北麓には余市川の支流阿女鱒沢が流れる。後志火山性台地の赤井川カルデラ南東に位置する。第四紀更新世に,東隣の余市岳(1,488.1m)を覆うように流出した安山岩質の溶岩が形成したアスピーテ型の火山。山体の北部と西部は火口原地形が比較的保存されているが,南部は余市川の支流白井川などにより開析が進む。山頂北西にあるガロノ沢の水源付近には馬蹄形の凹地があり,爆裂火口と考えられる。溶岩流は厚さ3.5m程度で,西側半分はのちに噴出した明治溶岩が覆う。南・北を余市川支流が西流し,地塁状の山体を実際よりも大きく見せる。山麓には轟鉱山(金・銀),明治鉱山(銅・水銀・鉛),中ノ沢鉱山(金・銀)があり,第2次大戦末まで採掘された。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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