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雄阿寒岳
【おあかんだけ】


釧路地方阿寒町にある山。標高1,371.2m。アイヌ語でピンネシリ(男山の意)ともいう。松浦武四郎の「戊午日誌」によれば,「ピン子シリ。是前に云雄阿閑岳なり。山,雌岳よりは少し大きくして聊か穏。麓より峰まで椴並に松等欝叢として天日をも洩さぬ計になりたり」と記す。阿寒カルデラ内のやや東に中央火口丘として噴出した成層火山で,噴火により分断された阿寒湖・ペンケトー・パンケトーなどの湖沼が周囲に分布する。比較的原型が保存される山体の大部分は,溶岩流からなり,噴火は雌阿寒岳よりやや遅れ,1万2,000年前頃と推定される。頂上には3つの爆裂火口と小溶岩丘があり,頂上近くの西山腹に寄生火口丘を形成し,北山腹の標高800m付近に微弱な噴気作用が認められる。国道241号(通称阿寒横断道路)が南東麓を通り,南麓の雄阿寒温泉から約6kmで頂上に達する。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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