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大平山
【おおひらやま】


「おおびらやま」「おおひらさん」ともいう。後志(しりべし)地方島牧村にある山。標高1,190.5m。古生層と新第三紀の火山岩や火山噴出物から構成され,山頂部や尾根の南斜面には石灰岩が露出する。山名は東麓に源を発する大平川に由来する。大平川は「北海道蝦夷語地名解」には「オピラシュマ,川尻ノ崖石。ピラコアンペッ,崖川。直訳崖ノアル川」,「北海道の地名」でオピラウペッ(川尻に崖ある川の意)とみえる。山頂付近の岩壁や崩壊地には石灰岩植物が生育し,オオヒラミミナグサ・オオヒラウスユキソウ・チョウノスケソウ・ウラジロキンバイ・エゾムラサキモメンズル・エゾノタイツリオウギなど多くの特産種や稀少種がある。利尻(りしり)・礼文(れぶん)・サハリンにかけての植物分布と共通性が多く,植物学上重要な意味をもつ。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7001287